ユニオンの緊急声明〜ウーバー新料金実験区からの続報

投稿： 2021-03-06 | 更新： 2022-12-21

ウーバーイーツの配達報酬が300円均一になって5日間。これがバグなのか、本気の賃下げなのか、ウーバージャパンからの公式アナウンスはまだないまま放置されている。

ユニオンが緊急声明を出した

僕も加盟しているウーバーイーツユニオンが緊急声明を出したので、ぜひ読んで見てください。

ユニオンのサイトの、緊急声明掲載ページはこちら→ 福岡と京都で導入された新料金体系に関する緊急声明

以下、当ブログでも全文を掲載する。

組合発 2021-02 号
2021年3月5日

ウーバーイーツユニオン

　3月1日より御社ウーバー・ジャパン、およびウーバーイーツ・ジャパンは、配送料の新料金体系を福岡と京都で導入した。

　その結果、大幅な報酬引き下げが発生しており、3月4日現在に至るまでの間、「バグなのか、本当の報酬引き下げなのか」と情報が錯綜する中で、現場の配達員は深刻な混乱と不安の中で稼働するか、あるいは稼働を取りやめるという選択を強いられている。

　私達ウーバーイーツユニオンは、この事態を招いた全責任は御社ウーバー・ジャパンらにあると考え、ここに緊急声明を発し、以下要求する。

　3月1日の新料金導入と同時にツイッター上には、福岡と京都の配達員からの悲痛な報告が溢れかえった。

　多くの配達員がサポートに問い合わせたものの、サポートからは「まだ調査中」「300円以下はバグで、そのうち修正される」「正規料金です」など、まったくチグハグな回答が返っており、情報の錯綜に拍車を掛ける結果となっている。

　今回の混乱を引き起こした全責任は、御社ウーバー・ジャパンらにあることは明白である。事情のわからないサポートスタッフをサンドバッグにするのは止めて御社らの名で、ただちに全配達員に対し、公式アナウンスをするべきである。

　今回の混乱の中で福岡と京都からは、1件の配達料金が100円台という目を疑うような案件や、配達距離が0.3キロであっても4キロであっても一律300円などという事例が、数多く報告されている。

　従来は、アプリ内の「売り上げ状況を確認する」から、受け取り料金、受け渡し料金、距離料金を確認することができた。
　しかし3月1日以降、新料金体系が導入された地域において、アプリで確認できる料金の内訳には、「ベース」と「配達調整金額」しか明記されていない。

　「ベース」が、いかなる基準値と計算式から算出されるのかは、完全なブラックボックス状態となっている。これは、「新料金が適正かどうか」を判断する前提条件すらないことを意味する。

　受け取り料金、受け渡し料金、距離料金と配達時間料金それぞれの基準となる値と、「ベース」の計算式を、ただちに公式発表することを要求する。

　新料金体系が導入された福岡と京都では、一件の配達が100円代という目を疑うような案件の発生も報告されている。

　数多く報告されているのが配達距離に関係なく一律300円という事例であるが、1時間に2件の配達を受注したとしても、時給換算すると600円であり、最低賃金を大幅に下回る。

　今回、御社らの不当行為によって発生した異常な減額分については、ただちに補填することを、強く要求する。

　今回の新料金体系が適用された福岡と京都では、あまりに不当な配達料金を見て多くの配達員が稼働を取りやめている。そのためマッチングが機能せず、「配達員がなかなか来ない」という事例も頻発し、レストランにも利用者にも被害が及んでいる。

　配達員の生活を破壊し、レストランや利用者をも巻き込んで地域まるごとを実験台にするような行為は、ただちに中止するべきである。

とりあえず現在の当事者である僕が原案を書いた。ウーバー運営に対して言いたいことはとてもこれでは収まらないが、今言うべき、最低限の事だけを絞り込んだ。

そしてzoomを使った定例会で、仙台、東京、広島、大阪、福岡等各地の仲間たちで、一気に完成させた。

翌3月5日にはフリーランスの労働問題を考えるシンポジウムの場で、土屋委員長が緊急記者会見。できたての緊急声明を読み上げ、いくつか記事にもなった。

弁護士ドットコムの取材に対し、ウーバー側は「3割減の事実はない」と言ったらしい。

しかし、何度でも何度でも言う。旧料金に換算した比較データなら、いつでも、すぐにでも出せるぞ。

続く