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増水の葛川でボウズ

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ウーバーイーツの配達中に、先月に続いてまさかの2度目のシートポスト折れが発生した。スペアの自転車を本格使用にするため、変速ギア調整してもらうべく、最近立て続けに世話になってるKon’s Cycle山科椥辻店に、自転車を1日入院させた。なので金曜日は仕事ができず、釣りに行くことに。

7月17日、ピーコックで毛針量産

しかし朝から雨なので、出かける気にはなれず、とりあえず雨が止むまでと、せっせと毛針巻きを開始した。そうしたら、時間を忘れて結構はまった。

「パートリッジ and オレンジ」もどき

沈ませて使うフライの一種、パートリッジ &オレンジもどきを巻こうとするものの、パートリッジっぽい柔らかいハックルが、ぴったりしたのが見つからない。かつて人にもらったキジの剥製から、それらしい形の羽を使うが、いまひとつ硬くて、水中で自然な動きをするのかどうか怪しい感じだ。

重りを仕込んで、トビケラの幼虫(ラーバ)っぽいのも巻く。ハックルには、ピーコック&オレンジっぽく、柔らかい毛をもしゃもっしゃさせたいが、うまくいかないな。

そして、滅多に使わないが、信頼できる毛針がクイルボディ。これは、スレた渓魚に毛針を「見せて」掛けるための武器。

スレた渓魚によく効く、クイルボディ(もどき)

止水っぽいところの表層や中層に浮かんでいるアマゴは、大概の毛針は見切ってしまうが、何度か、このクイルボディ(もどき)をピンポイントで投入したら、アマゴが飛びついたことがある。何度かそういう思い出があるので、数は少なくとも常備しておきたい毛針のひとつ。

オレンジのフロスとピーコックでボディを巻くドライフライは量産した。これから夏本番に向けて、渓魚が落下昆虫を食う率も高まるだろうから。イメージとしては小型のコガネムシか。

夏場は欠かせない孔雀巻きボディー

ピーコック(孔雀の毛)は、巻く時に力を入れすぎるとすぐ切れるし、釣り続けたら渓魚の口でもよく切れて消耗しやすい。しかし、2本を黒スレッドと一緒に巻くと、切れない上に、量感も出る。たぶん、使用中のピーコック切れも防げるだろう。

ピーコックのドライフライと同様、ある程度の数を揃えておきたいのが、激しい流れでもよく浮いてよく見える、エルクヘアカディスだ。

前回のタイイングでは、エルクヘアカディスのハックルも軽めにした。激しい流れの中でも沈まず、視認性も高めるために、今まで巻き過ぎて相当ゴツくなっていたのだ。ゴツい毛針は、それだけ渓魚に見切られやすい。

なので、激流でも普通の流れでも使えるよう、あっさりめのエルクヘアカディスを何本か巻いた。そして、やはり激流用に、ゴワッとした分厚いハックルのも巻いた。

増水の葛川で痛恨のバラシ

小雨が止まないので行くのやめるかどうか迷ったが、昼前に止んだので出発した。

花折峠を越えて葛川本流に来たものの、増水が、思ったほどおさまっていない。中村小学校の本流、伊賀谷ともに、思いの外の激流で、毛針が流せる状態からは程遠い。上流の方が少しはマシだろうと、上流の平方面に引き返す。

旧道を坂下集落へ。こんな増水時には、どっちにしても毛針は無理だろう。よっしゃ、ルアーを試すチャンス!と切り替えて、坂下のバイパス分岐の下流で本流に出る。国道367号から川に出る途中、道路沿いの杉林の中にはポイ捨てのゴミが目立ってかなり不快だった。

釣り上がりは不可能ではないが、対岸に渉るのは危険な程度の増水ぶり。水は灰色っぽく濁っている。

最初の立ち位置で、手前3メートルほどの岩の下のたまりから、16センチぐらいのアマゴが掛かる。しかし水面上に引き上げたところでバラす。はっきりと体側のパーマークを見たし、クネクネした引きもアマゴ特有の感じだった。ともかく、渓魚が初めてルアーに掛かった!

増水の中、初めてルアーでアマゴが掛かったが…

増水してるがかろうじて遡行は可能なので、最初の1尾バラシに気を良くして、楽しくキャスティングを続けた。

平水時は水が流れていないであろう、脇の細流で、スプーン追ってくる渓魚も視認した。

しかしやはり、もっと濁りが少ない川で釣りたいので、上流の平(たいら)方面へ向かう。

ボウズで帰る

ふだんは超浅瀬の、発電所の小ダム下流の橋と橋の間のカーブ部分が、増水で魅力的な流れになっているのを見て、川に降りる。ここは夏場は、バーベキュー客が必ずタープを張って遊んでるような浅場で、これまで一度も、竿を出したことがなかった。

それが、適度な増水で、いかにも魚が飛び出しそうな流れになっている。アップストリームでスプーンを投入するも不発。毛針に変えると、小さいカワムツが飛び出した。

発電所下の大場所でしばらくルアーを投げるが不発。早々にテンカラに切り替え、重りを仕込んだピューパもどきを流したが、カワムツがくっついて来ただけ。毛針を沈めるやり方、やはりわからず。

平集落までの間、再びルアーロッドに持ち替えて、瀬でキャストを繰り返す。ルアーのサイドキャストだと、対岸に覆いかぶさる樹の下にも、楽勝でキャストできる。確かにこれはいい!

葛川最上流の平(たいら)集落

雨が止まず寒くなって来たのと、赤金スプーンを根がかりでロスしたのを機に、6時過ぎに切り上げた。関西に戻ってきて初めてのボーズである。

アップストリームキャストばかりしたが、流れと一緒に高速で流れ下るルアーは、活性高い魚は追わないらしい。確かに、唯一掛けたのは釣り始めて最初の1尾のみ。アップクロスストリームの巻き取り終了直前、ほんの目の前でバラしたのだった。

梅雨明けは、かなり長引きそうだ。一度はルアーで渓魚を釣ってから、琵琶湖のケタバス狙いに行きたいのだが。

夏がこんなに楽しみとは!