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大量に釣れたケタバスを一昼夜干しに

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猛暑の下では自転車の配達はがんばりようがないので、ウーバーイーツは「ほどほどに」しようと決めた後、熱が出た。ついにコロナ感染か?と焦ったが、休んで大人しくしていると3日目には熱が下がった。軽めの熱中症だったのだろうか。

これでもかというほどの強烈な長雨がやっと終わったと思ったら、いきなり37度とか38度の狂ったような猛暑続き。もうわかっている事とは言え、常態化した異常気象には体がついていかない。

熱が下がって、コロナ感染の不安もなくなったので、渓流アマゴと安曇川のケタバスを釣るべく出かけた。

平(たいら)上流テンカラ不発

暗いうちに家を出て、平(たいら)集落には5時半に着いた。5時40分に前回と同じく、集落のすぐ上流で川に降りて釣り始めたが、すでに充分明るい。4時には起きて、もう20分ぐらい早く着いたほうがいい。

林道から離れるまでの、瀬やヒラキが続く区間で、1〜2尾はテンカラでキープして、あとはゆっくりルアーと沈ませ毛針などを試そう、などと甘い事を考えていた。

水量は前回より心持ち減っているぐらいで、まだしっかり太い水が流れている。

最初のうち、まあまあコンスタントに、魚の反応はあった。水面への派手な飛び出しはなくて、スッと毛針に寄る魚影が見えたり、軽く反転するなど。だから、すぐに釣れるだろうとタカをくくっていた。

しかし、これらのチャンスをモノにできないまま、1尾のアマゴも釣り上げることなく時間ばかり過ぎてしまった。前回続けざまにアマゴが釣れた平凡なヒラキからも、石嚢(石を積んだ金網の護岸)横の流れの早い深みからも、結局釣れずに終わった。

川が林道から離れる直前で、クイルボディを巻いた毛針を流してピックアップすると、20cmのアマゴが食いついていた。ようやく、綺麗なアマゴの魚体を手にすることができて、一安心だ。

不思議なもので、たった一尾を手にしただけで、精神的にゆとりが出る。なので、良型のアマゴだったが、流れにリリースした。

だがその後はまったく釣れず、あとで後悔することになる。

結局この日、触れることができたアマゴはこの時の1尾だけだった。「ヤマメ一里一尾」といわれる、厳しい夏の渓流釣りシーズンに突入したことを実感する。

平(たいら)集落上流の葛川

川が大きく湾曲して林道から離れている区間は、流れにバリエーションがあって、来るたびに惚れ惚れする。土曜なのに蜘蛛の巣が残りまくっているから、追い抜き先行者も皆無ということだろう。

こんな贅沢な流れを独占しておきながら、1尾もキープできないというのは、真夏とは言えやはり下手すぎか…。

最後の2時間ほどはルアーに専念してみた。複雑な流れの中を、ちょっとずつ、思い通りにスプーンを流せるようになってきた。木のかぶさった流れでは、やはりルアーが最強ではないか。

ググッと言う明確なアタリがあったので「おっ!」と喜んだが、ルアーを食ってきたのは丸々肥えたカワムツだった。

浅目のプールの底では、チェイスしてきた渓魚がルアーをくわえかけるのも見た。俊敏な動きからして、おそらくアマゴだろう。次回は、釣れるような気がしてきた。

半曇りで、真昼間にもかかわらず暑さを感じない。アブがしつこくつきまとったので、帽子をかぶるとマシになった。

ケタバス求めて安曇川下流へ

結局、一尾のアマゴもキープできないまま、12時半には納竿した。半曇りで渓の中は快適だったが、集落にまで下ってくると、やはり8月の暑さだ。

ケタバスを求めて、安曇川下流に向かってドライブを開始。ここぞという河原はどこも、バーベキュー客で大賑わいだった。安曇川本流の、夏本番が来たことを実感する。

両国橋まで下って、最初の偵察。鮎釣り師がわりとぎっしり入っている。橋の上から見ると、ケタバスのペアが派手に絡み合いながら上流へ疾走するように泳いでいった。しかし、ケタバスが群れてる感じはない。

広瀬橋の穏やかな瀬

もう一つ下流にかかる広瀬漁協の橋まで来た。流れがゆるくて広々した、いかにも良さそうな瀬が広がっている。鮎釣り師が立ち込んでいる間隔も広く、十分にのびのび釣りができそうだったので、橋上から川を覗いて偵察することもなく、そのまま河原へ降りた。

ちょうど、鮎釣り師のいないダダーッと開けた礫底の浅瀬があったので、2時ごろ釣りを開始。対岸のテトラのやや深みあたりにスプーンを投げて引いてると、メスのケタバス らしき銀色の魚がバレるのが見えた。

小さい群れを探して釣る

小魚が時々ピチャピチャ飛び出すのは、ケタバスに追われて逃げてる小鮎か、それともオイカワが虫を食ってるのか。流れがゆるい浅瀬の中でルアーを投げ続けるが、無反応が続く。ここにはやはり、ケタバスの群れはいないのだろうか。

手前のやや深く流れの早い側に投げると、ようやく、30cmオスのケタバスが釣れた。一尾釣れた後、また反応が止まったので、少し下流へ移動した。

散発的にケタバスが釣れた

岸にヨシが生えてやや深めの流れになってており、いい感じだ。中洲状になってる砂州との間に立ち込んで釣る。

1〜2尾、オスが釣れて、それで反応が止まった。ここではケタバスは、どうやら大きな群れじゃなく、小さい群れで散らばっているのだろう。

下で釣ってる鮎師の少し上流まで下り、そこから対岸のヨシに向かって投げると、好反応が続いた。

2時〜4時の間に結局、4尾のケタバスをキープ。バラシは最初のメスらしき1尾だけなので、実質、2時間で4尾。これでも十分に楽しいが、ここは切り上げて、先週バンバン釣れた常安橋に移動した。

旧(現役の)常安橋の橋桁上流に投げると、いきなり、ルアー着水とほぼ同様にロッドが重くなった。リールを巻き取ると、30センチの立派な雄のケタバス 。ちなみに今回、ゴツン!とかの明確な当たりは一回もなく、「重くなる」がほとんどだった。

同じ場所から立て続けに釣れる感じではないが、やはりここはケタバス濃度が高いのだろう。

常安橋のたもとは、ケタバスが群れている

2尾ほど釣れたら反応が止まった。別の方向にアップストリームまたはアップクロスでキャストして、散らばってるケタバスを探す感じだった。

ビクがすでに文字通りいっぱいでもあり、ここでは2尾だけキープして、5〜6尾はリリースした。今日はオスばかりが釣れた。

最後にリュウキの鮎カラーで1尾釣った以外は、赤金やシルバーのスプーンで釣った。スプーンの色はあまり関係ないような気もする。

ケタバスの一昼夜干し

大量に持ち帰ったケタバスの、2尾だけを、塩焼きで食った。残りの4尾は一夜干しにすることにした。

しかし、猛暑と熱帯夜なので、一夜干しを作るには最悪に近いコンディションだ。腐敗しないよう、塩水につける時間を長めにすることにした。

鱗取りと血合い取りなどの処理は、いつも現場でやっているが、今回はさらに完璧に血合いを取り除いた。150グラムの塩を水1200mlに溶かし、処理したケタバスを、1時間半漬けた。

熱帯夜なので塩分かなり濃いめ

その後、取り出した魚の水分を、まずは新聞紙でざっくりふき取った後、キッチンタオルでさらに丁寧に拭き取り、夜10時に干し始めた。

翌朝、腐敗臭は感じなかったので、そのまま天日干しに。夕方6時に取り入れて、1枚は食って残り3枚は冷凍保存した。

目のあたりに、若干の臭みがあるほかは気にならず。ただ、さすがに塩気が強すぎた。昔ながらの塩鮭よりも、さらにしょっぱい感じだが、そのまま焼いて食った。