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白滝谷、初めてルアーで小イワナを釣る

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早朝に梅ノ木の針畑川最下部の「大渓谷」でルアーを試すが不発。その後、明王谷の上部から白滝谷に分け入り、初めてルアーで小イワナを手にした!

梅ノ木の大渓谷

4時に家を出て、葛川に針畑川が合流する梅ノ木には5時半に着いた。川に下りて最初の橋をくぐると、その先は道路から大きく離れて、巨岩が転がる「大渓谷」の様相を呈して来る。まだ本気でアマゴ釣りをしていなかったころ、6月下旬に川遊びに来て夕方に24cmのアマゴを釣った思い出がある。

ルアーに持ち替えて、スプーンを投げ続けた。プールの大岩で小さい群れ鮎がコケを喰んでいたり、でかいカワムツらしき魚が群れていたり、川の中はかなり賑やかそうだ。

大場所の連続で、スプーンを手前からコースを変えつつ、最後は白泡の落ち込みに遠投。これの繰り返し。ククッというアタリで、カワムツが2度釣れた。

この一帯はスケールのでかい大場所が連続し、確実に大物アマゴが潜んでいる気配がプンプンする。しかし、どの季節を選ぶべきなのか。真夏は、どうも釣れる気がしない。

どこで追い抜かれたのか、あるいは上流に下降地点があるのか、鮎釣り師の姿が上流に見えたので10時ごろ納竿した。そして、第2ラウンドは明王谷と決めた。

白滝谷源流の小イワナ

坊村に着き、明王谷の林道入り口で駐車する時、大津市の消防団の集団に出くわした。沢登りの訓練に入るところだったので聞いてみると、最初の堰堤まで行くだけらしいと聞いて、安心して林道を上がり始めた。

牛コバに向かう林道。ところどころ崩落して危険

「三の滝」入り口を越え、白滝山の登山口であるワサビ谷との出会いも越えて上流へ。最初の橋の上流に、それほど大きくはないが左右に岸壁が狭まって昼間でも薄暗い滝がある。その「苦手な滝」をやり過ごして少し上流から、10時半ごろ入渓した。

谷が薄暗いと気が滅入るが、日が差して明るい明王谷はやっぱり最高やと、気分が高揚し、レベルライン を3.2mのテンカラ竿につないだ。

毛針をくわえたチビイワナ

すぐにチビイワナが釣れて気を良くする。

前回、23cmのイワナを釣った段々瀬の白泡の具合をみると、やはり水量は多めのようだ。8月に入って猛暑日が続いていても、この深い山の中では、7月に降りまくった雨水のストックが効いているのだろう。

上流にある落ち込みのプールからは、ルアーに持ち替えた。

流れの尻にあたるプールの手前あたりで、何度もわかりにくいアタリを感じた。そして、すぐに足下で小イワナらしき渓魚をバラした。ルアーへの確実な感触を得て、そのまま上流へ。

落ち込み状のところや、やや開けた瀬尻、複雑な流れの中の瀬脇など、スプーンを引くとかなりの確率で魚の反応がある。

1時、沢登りコースとして有名な奥ノ深谷を左手に見送って、そのまま白滝谷に入った。

白滝谷の丸っこい岩

傾斜が大きくなり、流れは大きな丸い岩の間を分流する感じで、落ち込みが分散している。小場所で、落ち込みにピンポイントでキャストすると、かなりの確率で魚の反応がある。

しかし、水面から引き上げたところでバラシたりして、なかなか釣り上げられない。

登山客が二組、谷沿いの登山道を降りてくるのに出会った。白滝谷を登るのはずいぶん久しぶりだが、ブナ混じりの広葉樹が広がる明るい谷で気持ちいい。

3時ごろ、このまま好反応だけで今日も釣れずに終わるのか?とあきらめかけたが、粘ろうと決めた直後に、小さな落ち込みの白泡から1尾、小イワナを釣り上げた。

ルアーでチビイワナが釣れた

初めてルアーで釣った記念すべき渓魚を流れに放した後、納竿して沢沿いの登山道を戻る。途中、渡渉地点がわかりにくいところがあった。

牛コバまで降り来てもまだ明るかったので、口ノ深谷合流地点の下流から再び川に入った。

25cm近い、たぶんアマゴらしき渓魚が目の前の、岸壁沿いのやや深い流れに定位しているのを見た。この場所では前にも、同じくらいのサイズのアマゴが定位しているのを見たことがある。そして今回も釣り損ねたが、やはりこの辺まで下れば、大物が釣れる可能性はある。

段々瀬の落ち込みの肩付近の開きで、1尾が飛び出すのを見て合わせたら、またイワナが釣れた。

やっとルアーで渓魚を釣ることができた。15センチほどの、リリースサイズの小イワナを2尾だけだったが、単純に嬉しい。この日は粘り勝ちというか、ダメ押しが幸運を呼んだ感じだった。

中村大橋の夕まずめは不発

葛川本流に下りて、久しぶりに中村大橋まで移動した。5月6月の夕まずめに、アマゴの確かな手応えがあったところだ。

久しぶりの本流は、減水気味なのか、やや増水なのか、判断できず。いかにもテンカラでアマゴが出る、底が玉石で膝下ぐらいでトルクのある瀬、というのが、どうも今回はわかりづらい。

夕まずめの葛川本流

釣れる気がしないまま毛針を投入し続けたが、12番に巻いた「サイズ控えめ」の毛針が見えなさすぎる。そこで、視認性優先の、夕まずめ仕様のゴワゴワのエルクヘアカディスに替えた。

それほど期待せず投入すると、第一投目にバシャっと派手なライズがあった。あの飛び出しはおそらく20センチを越えるアマゴであろう。

しかし、渓魚の反応はそれ一度きりで、流すべき瀬もいまいち確信が持てないまま、散漫に毛針を流すだけに終わった。7時にボウズのまま納竿して、帰路についた。

夕まずめの本流は不発だったが、この日は、小イワナとは言え、源流イワナをルアーで釣った記念すべき日となった!