1. TOP
  2. job
  3. 極悪Uber新料金のデータ公開します

極悪Uber新料金のデータ公開します

|

3月1日から福岡と京都で導入されたUberEatsの新料金が、いかに極悪非道か。3日間のデータとともに、実態を公開する。

この記事は2021年3月4日に公開しましたが、5月5日になって、旧料金に換算する際の計算間違いを発見しました。

そのため3月1日〜3日の集計を示すスプレッドシートを再計算後のものに差し替え、本文中の数値や表現も、必要に応じて修正しています。

旧料金体系は、安いけど明快ではあった

自分がUberの配達を始めた昨年4月から今年2月末まで、京都市での配達員報酬の料金体系はこうだった。

(320円(店での商品受け取り215円 + お客さんへの商品渡し105円)+ キロ数 x 60) x 0.9

つまり、例えば1キロの配達ならば、(320円+60円) x 0.9 、つまり342円は報酬として受け取ることができた。

以前は150円/キロだった距離単価が60円に引き下げられたり、クエスト(指定の回数を達成したらもらえるボーナス)と呼ばれるボーナスのため、長距離配達に当たるほどバカを見るという弊害はあるものの、とりあえず、報酬額の根拠は明確だった。

Uberからの新料金体系予告アナウンス

Uberからの新料金体系予告アナウンス

2月末に「京都と福岡で配達の詳細情報の事前提示と配送料の新料金体系のご案内」というメッセージが届いた時、「配達によって配送料が高くなる場合もあれば低くなる場合もあります」という文面に怪しさを感じながらも、基本的には距離単価をアップさせるとか、長距離配達が報われる方向に改善されるのだろうと思った。

たぶん、多くの配達員がそう考えたんじゃないだろうか。

300円均一はバグなのかマジなのか

ところが! 

蓋を開けてみたら、報酬が100円台とか、300円均一という衝撃的な数字が、福岡と京都の配達員を待ち受けていた。

この数字はバグなのかマジなのか、前回 福岡と京都のUber配達員はモルモットか(激怒!) でも書いたように、自分も速攻でUberジャパンのサポートに問い合わせた。

サポートからは返事がなく、Uberジャパンからの正式なアナウンスもないまま、3日目に入った。そこでサポートに、下記の抗議を送った。

昨日3月2日に送信した内容に関して、いまだ返事をいただいておりません。
売上126円や122円という衝撃的な配達料金だけでなく、3月1日以降の配達のほとんどが一律300円であることに、不安と戦慄を抑えることができませんので、誠実なご対応をお願いします。

加えて、新たに質問を追加しますので、こちらも必ずご返答ください。

【本日、3月3日に追加する質問】

従来は、アプリ内の「売り上げ状況を確認する」から、受け取り料金、受け渡し料金、距離料金を確認することができた。
しかし3月1日以降、アプリで確認できる料金の内訳には、「ベース」と「配達調整金額」しか明記されていない。
「ベース」が、いかなる基準値と計算式から算出されるのかが、完全なブラックボックス状態となっている。
これは、「新料金が適正かどうか」を判断する前提条件すらないことを意味する。
受け取り料金、受け渡し料金、距離料金と配達時間料金それぞれの基準となる値と、「ベース」の計算式を、ただちに公式発表されたい。

その後、サポートからようやく、頼りない返信が届いた。

Uber Eats にご連絡いただき、誠にありがとうございます。
ご不便ご迷惑をおかけしてしまい、誠に申し訳ございません。

こちらにて本件の進捗を確認しましたところ、現在も担当部署にて調査をさせていただいている段階でございました。  

お忙しい中何度もご連絡をいただき、多大なご心配・ご迷惑をお掛けしております事を心よりお詫び申し上げます。  

上杉様からの切実なお問い合わせである旨を改めて社内にて共有し、回答がございましたら速やかにご案内をさせていただきますので、今しばらくお待ちくださいますようお願い申し上げます。

改めまして、この度はご不便をおかけしてしまったことを、心よりお詫び申し上げます。
引き続き何卒よろしくお願いいたします。

2021年3月3日水曜日 11時41分52秒 日にxxxから送信

3日間のデータ、一挙公開

こんな屈辱的な単価で配達するのは悔しいが、3月1日から3日まで、山科区と(九条山の峠を越えた)京都市内で稼働した。

各配達の詳細データと、2月28日以前の旧料金に換算したデータ、およびその比較を載せる。

3月1日の報酬

3月1日の報酬

まず3月1日の9時台の2件が、100円台となっているのは、さすがにバグだろうと思われる。

 3月2日の報酬

3月2日の報酬

初日の100円台の後はおおむね、300円オンパレード!

3月2日は、時間料金やブーストがついた影響などもあり、300円を超える配達も交じるが、3月3日は距離に関係なく300円均一。端数処理の関係で301円もあるけど、見事に300均!

配送業の報酬で、距離に関係なく均一という事自体が、あり得んと思うのだが。

3月3日の報酬

3月3日の報酬

前述したように、旧料金では(320円 + 60円 x キロ数) x 0.9 以上が保証されていたから、距離に関係なく300円というのは、有無を言わさぬ値下げである。3日通算で42回の配達をした中で、旧料金より高かったのは、3月2日夕方の1件のみ。

2月28日までの料金体系で換算した上で、一日の収入を比べて見ると、3月1日は29%、2日は24%、3月3日は12%の収入減になる。これは、やってられない!

長距離配達は、ますますバカを見る

旧料金との比較を見ると、例えば、距離0.5キロだと5%減、距離1キロで12%減、2.3キロではなんと34%から43%減! 

これまで報われなかった長距離配達をに救いの手をさしのべるどころか、真逆の方向に暴走している! もはや、長距離が罰則と化している。マジで、意味がわからない。世紀の大改悪と言うしかない! 

なぜ京都と福岡が実験台に選ばれたのかも謎だが、とにかくUberジャパンが配達員を人間扱いしてない事は、あらためてよ〜くわかった。

しかし、ここまで長距離を冷遇すると、お店も、注文するお客さんにとっても不利益にしかならないはず。

ホンマにUberジャパンは何を考えているのだろうか。まったく理解できない。

今回は、集計するだけで疲れ果てた。

続く